【横浜市中区の不動産屋発信】空き家を解体し更地にすると固定資産税はどうなるの?
日本の現状は高齢化が進み、近年になって空き家問題は大きな社会現象となっています。ほとんどの場合、親の家を相続したケースが多いのですが、それではなぜ、空き家のままにして更地にしないのでしょうか?今回は、空き家を解体し更地にすることで起きる課題や固定資産税との関係についてみていきたいと思います。
空き家問題
都心部では特に空き家の問題が深刻化しています。核家族化で子供たちが自宅をはなれ遠方などに引っ越しをし、親だけが家に残ったということが多くあるからです。平成31年度の発表では統計をとりはじめてから平成30年の空き家率は過去最高を更新しました。
全国の空き家件数は約846万戸あり全住宅件数に占める空き家の割合は、約13.55%と前回(平成25年度13.52%)と比較して増え続けています。
空き家になる原因とは?
親が元気なうちはなにも問題がないのですが、高齢になり老人施設に入所し亡くなった場合、その家は子供などが相続することになり誰も住人がいないままの状態で放置されるケースが多くあります。
子供が近くにいればいいのですが、遠方に住んでいるとなると、なかなか自宅の管理が難しくなります。ほとんどの場合、放置された家は、親が建てたものですから築年数が経っていますので古く、相続人の住居用や賃貸に出すにはリフォームなどしなければいけないことが多々あります。
空き家を解体しない理由とは?
土地の上に建物が建っていることで固定資産税などの税金が減免される「住宅用地特例」の対象となり税金が安くなります。一方で住宅をこわして更地にすると「住宅用地特例は」適用が除外され固定資産税が一気に6倍になります。そういった理由がありなかなか住宅をこわせない現状があります。
空き家対策措置法が施行された
日本全国で人の住んでいない放置された空き家が問題になってきました。放置された空き家は、放火されやすいことや悪臭の原因にもなり、雑草や樹木が道路にはみだし、また最悪の場合は倒壊の危険などもあります。
そこで国は、平成16年11月に「空き家等対策措置法」を国会で成立させました。この法律の内容は、空き家を調査し所有者に適切な管理の指導をおこない、適切に管理していない場合は「特定空き家に」に指定し、助言、指導、勧告、命令をおこなうことができます。またこれに従わない場合は、罰金や行政代執行などの行使ができるようになりました。
まとめ
土地を更地にすることで住宅が建っている物件よりも固定資産税が6倍になることがお分かりになったと思います。親から相続した物件が古い家で管理が必要な場合何らかの対策を講じなければなりません。例えば、家をリフォームし賃貸する方法、相続人本人が住む方法などが必要です。もし、解体しなければいけない状況になった場合、アパートや駐車場などの土地の有効活用を考えるとよいでしょう。