相続の際、銀行で残高証明書を発行しなければならない理由
相続の手続きで銀行に行くと、残高証明書の発行について確認を取られます。
残高証明書とは、指定の口座の残高が指定した日付にいくら残っていたかを証明する書類ですが、相続に必要になるものなのでしょうか?今回は、どの様なときにこの残高証明書が必要になるのか解説していきたいと思います。
残高証明書の必要性
相続する時には、相続税を納めなければなりません。税務署に相続税申告書を提出する時、被相続人の財産を申告する際に、生前に利用していた口座の残高を記した添付書類が必要になります。
残高証明書の手続きと取得方法
残高証明書の発行には、以下の手続きが必要になります。
預金通帳やキャッシュカード、借入の契約書・返済予定表などを確認して、生前に故人が利用していた口座の所在を調べます。
確認が取れたら、被相続人が亡くなったことを確認できる戸籍謄本といった書類と、相続人であることを証明する戸籍謄本や審判所、実印と印鑑証明を準備します。そして、金融機関の窓口に出向き、「名義人が亡くなった日を証明日に指定」して取得します。
相続人であればどなたでも取得可能ですが、口座の解約には相続人全員の手続きが必要となります。手数料は金融機関により異なりますが、1000円以内で申請できます。
口座の凍結
注意するべき点として、残高証明書を発行すると不正な利用を避けるため口座が凍結される事を覚えておきましょう。凍結後に口座を利用する場合は相続手続きが必要になりますが、相続人の全員の同意があれば払い戻しとしてお金を引き出すことが可能になりますので、凍結後に葬祭費などが必要になったときは覚えておくと良いでしょう。
まとめ
いかがだったでしょうか?相続税の申告には複数の手続きが必要になります。相続税は相続が始まったことを知ってから10か月以内に納税する必要がありますので、計画的に余裕をもって行動しましょう。今回は預金についてお話ししましたが、不動産物件も絡んでくると土地の相続税評価額の計算・遺産の分配・特例や控除制度など複雑化し、個人で行うには難しくなってきますので、その場合には速やかに専門家にご相談することをお勧めします。相続税についてお困りのことがありましたら、不動産相談室かながわまでお気軽にご一報ください。