兄弟の子供にも相続が可能って本当!? 代襲相続の真相

カテゴリ:相続のこと

代襲相続とは、被相続人の子供と被相続人の兄弟姉妹を対象とした権利で、相続権放棄以外の理由で相続権がなくなっていた際に効力を得ます。代襲相続は血の繋がりのない親族でも甥や姪にまで適応される事があり、相続の中でも勘違いしやすい制度です。今回は代襲相続について詳しく解説していきたいと思います。

相続人の相続権順位

被相続人の遺言による財産分割に関する記述がない場合、配偶者は常に相続順位の最上位になり、それ以下の順位は次の通りになります。

・第一順位:被相続人の子(孫)
・第二順位:被相続人の父母(祖父母)
・第三順位:被相続人の兄弟姉妹

代襲相続が認められる条件

被相続人の相続人が先に他界している場合、相続権が相続人の下の世代に移ることを代襲相続と呼びます。

死別の他にも、被相続人の殺害や遺言の偽造といった相続欠格に該当する行為を犯したり、遺言に被相続人を虐待・侮辱したことで家庭裁判所に廃除請求し、相続人の相続権が失われた場合にも代襲相続が発生します。

ここでいくつか注意するべき点として、直系の場合は相続人がいない場合、下の世代へと無制限に代襲相続が続きますが(再代襲相続)、兄弟関係(第三順位)には再代襲相続は適応されず、甥や姪より下の世代に相続権が移ることは認められていないということです。

これは面識のない遠縁の親族に遺産が渡ってしまうケースを避けるよう、昭和55年に相続法が改定されたためです。

代襲相続の相続分と相続放棄

代襲相続する人は相続分をそのまま引き継ぎ次ぐことになり、亡くなった相続人の相続額を甥と姪の人数分で分割します。

なお被相続人の負債を抱えていて、その兄弟が相続人で他界していた場合、兄弟の子供(甥・姪)は相続放棄の手続きをしなければ。代襲相続により負債が相続されてしまうため注意しましょう。

まとめ

今回は相続の中でも、複雑な状況に陥りやすく、勘違いや思い込みによるトラブルに発展してしまいがちな、代襲相続について解説してきましたがいかがでしたでしょうか? 

一般的に代襲相続や相続放棄が起きると、相続人に該当する人物がわかり辛くなり、手続きが複雑化することが多々あります。

相続が始まり不明な個所があれば速やかに専門家に相談し、相続人を確定することで後々の手続きが楽になります。

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