妻と子の相続、ベストな方法がある?

カテゴリ:相続のこと

【はじめに】
例えば、ある家族で夫が亡くなり、妻と子が相続人になったとします。
相続が発生するときは家族にとって悲しいときであり、ベストな方法を考えるということは不謹慎に思われるかもしれません。
しかし法律やいろんな点から考慮すると、相続の形を考えることで残された家族の将来が良くなることもあるかもしれません。
今回はそのことについて説明したいと思います。

【家族で話し合える相続】

この記事では夫が亡くなり、妻と子が残されたとして考えていきます。
民法900条には、法定相続分の規定があって
「子及び配偶者が相続人であるときは、子の相続分及び配偶者の相続分は、各二分の一とする。」(同条1号)とあります。
この規定は、あくまで相続分の目安であり、遺産相続で争いになったときに円滑に解決するために利用されます。ですから、必ずしも法定相続分通りに分けなければならないということではありません。
法定相続分に従うと妻が2分の1、子で2分の1の相続分で、子はさらに人数分で分けます。
しかし、遺言書が残されておらず、遺産の分け方は法定相続人の間で自由に決めることができるので、こういった場合は妻と子が取り分を話し合うことも可能です。
相続というと、何かとトラブルを想像しますが家族で話し合えるのならそうした方がよいケースもあります。

【法定相続人の順位】

遺言書がなく民法に従って相続をする場合、法定相続人には順位が規定されています。つまり相続する優先順位が決まっているのです。しかし、この順位に配偶者は含まれず、常に相続人となります。そして配偶者以外に順位がつけられます。

ここからは上記であげた例をもとに話を進めていきます。
夫が亡くなり妻と子が残されただけではなく、夫の親が存命だった場合についてみてみましょう。
この場合、先程話したように妻は相続人となります。ここで問題となるのは子と親の優先順位です。
民法に従えば、相続で優先順位が一番高いのは亡くなった人の子や孫にあたる人で、次が親や祖父母となり、最後が兄弟姉妹となります。優先順位の一番高い人が相続するのでそれ以外の人は相続することはできません。
つまりこのケースでは優先順位が高いのは子になります。ですから、相続人となるのは妻と子のみになります。

【まとめ】

遺言や家族間での話合い、法定相続分に従うといった主に3つの相続の方法がありますが、正直なところどれがベストな方法か決めるのは難しいところでしょう。
ただ一つ言えることは生前に相続について定期的に話合いをしていたほうがいいということです。どんな方法で相続をするにしても事前に話合いをしていればトラブルを避けることができます。そして、それこそが相続のベストな解決策になるはずです。

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