借地・底地の契約時に保証金の相場があるのか

土地を借りて家などを建てたいと考えている人にとって、初期費用から先に考えて契約の為の検討をしなければなりません。借地契約を行う場合に気にしておきたい、「保証金」相場について紹介しましょう。

新規で借地権を設定する場合の費用

アパートなどの部屋を借りるように、借地権契約を交わす場合にもいろいろと費用を用意する事になります。初期費用として必要になる費用については、以下の通りです。

【1.手付金は契約と同じ】
不動産取引は高額な値段の為に売買契約だけでなく、借地権契約の場合でも「手付金」を支払う事により、契約を交わした事と同じ意味を持つので、よほどの事がない限り契約の破棄ができない事になっています。

【2.保証金は敷金に等しい】
借地権の借主に対して、地代の滞納や未払いに対しての措置として保証金は、敷金の役割を果たすのです。保証金から滞納金を差し引いて地代に充てる事になります。保証金の清算については、基本的に契約終了時に行われます。

契約期間中は借主に対して督促などの対応を行いますが、それでも滞納した地代分が支払われない場合には、借地契約を解除する場合もあるのです。契約解除については、滞納金や賠償金など支払いによって原状回復に必要な金額が、保証金によって差し引かれています。保証金は通常の契約終了時に、原状回復が認められれば保証金は返還されます。

【3.権利金は返還されない】
新たに借りる土地に対して、「借地権」の権利を設定する為の金額になります。すでに借地権が設定されている土地では、購入する場合の代金が権利金になっています。保証金のように預り金の性質はないので、契約終了時には返還されない事になっています。

【4.地代は毎月支払う】
借地権の場合は「賃料」として支払い、地上権の場合は「地代」として支払います。

保証金の相場について

保証金は、先に説明したように敷金の役割を行っていますが、アパートの賃貸契約から見ると、金額は大きめになる場合があります。保証金の相場とは、特に決まりがあるわけではありませんが、原状回復を原則とする費用を考えた場合に、地主のリスクは大きいものと考えます。

例えば、建物の解体費用に充てる金額であれば、万一の場合にもリスクが少なくてすみます。地主側としては、借地権の契約に対して、特約(特別な対応に関する契約)として明記する必要があります。

保証金の相場が決まっていないとすれば、地主と借主だけでなく不動産業者の意見も取り入れて話し合いによって、双方が納得のできる契約である事が望ましいです。
(地代や権利金には、相場があります。)

参考とする賃貸契約の保証金

アパートやマンションの不動産賃貸契約では、家賃の6~8カ月分です。事務所の場合ですと、6~12カ月分として高めの設定になっています。敷金と同じように、契約終了後に保証金から修繕費用が引かれて残りは、借主に返還される事になっています。

まとめ

保証金の相場は、アパートのような賃貸契約にように相場があるわけではないのですが、借地権の新法である「借地借家法」や旧法である「借地法」に対しても、地主よりも借主の権利が強い為に、地主は貸主のリスクを減らす行為として、保証金の取り決めを契約に盛り込む必要があるのです。

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