底地における借地権の貸借権は、20年がカギ
借地権は、土地を借りて建物を建てた場合の住み続ける為の権利です。基本的には途中解約ができない為に、解約は更新時期の期間によって考えるべき問題となります。借地権や底地権について詳しく説明していきます。
借地権が含む権利について
〇地上権とは
借りている土地に、建物などを建てて所有する権利を有します。この権利を持つ事によって、「借地権」よりも強い権利を持つ事になります。本来は、土地の所有者が異なる場合には「地上権」の定めが必要です。
その為「地上権」によって、地主の承諾を得ないでも権利を実行できる事ができるのです。「地上権」は、他人に賃貸したり、譲渡したりする事もできるのです。
〇貸借権とは20年がポイント
土地を借りている人から承諾を得る事で、その土地に対して間接的な権利を持っている事です。どちらの場合も、「借地権」の中に含まれています。具体的な違いについては、地上権と貸借権での権利は、地上権の方が断然強いと言う事です。
登記に関する違いでは、「借地権」の所有者が希望した場合に「地上権」の登記に応じる義務になっています。貸借権の方には、登記に応じる義務はありません。貸借権は、第三者への譲渡や土地代の取り決めに地主の許可が必要です。
存続期間は、地上権は永久とする事も可能なのですが、貸借権は20年を超える事ができない為に、20年毎に更新の手続きが必要です。
建物の構造によって契約期限が違う「旧借地権」
平成8年4月より前に土地を借りた場合は「旧借地権」となり、「土地を借りて建物を建てて住む」という権利に対して、賃借権を旧法借地権となり、地上権を新法借地権と呼ぶ事があります。以下は、建物の構造による契約期間です。
1. 建物の存続期間
・木造の建物の場合の非堅固物件=30年です。
・鉄筋コンクリートのような堅固物件=60年です。
2. 最低期間について
・木造の建物の場合の非堅固物件=20年です。
・鉄筋コンクリートのような堅固物件=30年です。
3. 更新後の期間について
・木造の建物の場合の非堅固物件=20年です。
・鉄筋コンクリートのような堅固物件=30年です。
※契約更新する事によって、半永久的に借りる事ができます。
借地権を更新した後の存続期間の定め「新法借地権」
平成8年4月より後に借りる事で、新法となります。借地権は「借地借家法」とも呼ばれています。新法には、建物の構造による契約期間の取り決めは存在しません。契約の更新では、1回目が20年、2回目以降が10年となります。
建物の老朽化における借地権の取り扱い
旧法によれば、建物が老朽化して権利の取り扱いとしては、「存続期間の定めがある場合」には借地権は存続しますが、「存続期間の定めがない場合」には、借地権は存続できません。新法の場合、契約期間が存続している際には権利も存続します。建物が滅失しても一定の事項により、滅失から2年以内に建物を再築して登記する事が求められています。
まとめ
底地における借地権の貸借権は20年がカギとなるので、それらを具体的に説明してきました。20年を基準とするのは、新法の場合は1回目の更新の期間ですが、旧法のように構造物が木造の場合に対して、最低期間や更新後の期間が対象になります。貸借権は20年が期限となります。