不動産の共有名義の基本~共有持分賃貸と購入申込書~
はじめに
不動産をこれから購入しようと考えている人は、共有名義や不動産購入申込書について把握しておく必要があります。きちんと理解しないまま購入すると後で困惑するかもしれません。そのため、不動産の共有名義のことをきちんと把握しなければいけません。
共有名義とは
不動産を購入するときの登記は、単独名義と共有名義の2つがあります。
単独名義は1人の名義で登記をすることで、共有名義は不動産を購入する際複数人で出資をし、額に応じた分で登記することです。
もし、9000万円のマンションを奥さんと旦那さん2人で購入し、それぞれ4500万円ずつ出して購入した場合、それぞれ2分の1ずつ所有する権利を持つことになります。
このメリットとして、相続税を節税できることがあります。
夫が単独名義で購入した不動産を相続する場合、評価額全てが課税対象になります。しかし、共有名義にすることで夫の持分だけが課税対象になりますので、単独名義のときに比べて相続税の負担が軽くなります。
共有持分の過半数があれば賃貸に出せる
共有持分の不動産を賃貸に出すには、持分の過半数を所持しなければいけません。
ここで言う過半数は、人数ではなく持分の割合ですので、共有持分を過半数以上持っていれば1人でも不動産を賃貸に出すことが可能です。
ただし、許可を得ずに賃貸に出す場合は年数の制限がありますので注意が必要です。山林の場合は10年以内、土地だと5年以内、建物であれば3年以内と決まっています。制限を超えて賃貸に出すのであれば、名義人全員の同意が必要になります。
不動産購入申込書について
複数人で不動産を購入しようと考えたときは、不動産購入申込書について理解しておく必要があります。
不動産購入申込書は、購入したい条件を書いて提出して売主に購入する意思があることを示します。
もし不動産会社を仲介している場合は、仲介業者が用意したひな型に書いて意思表示することになります。ただし、購入申込書に記載することは意思表示でしかありませんので、記入するだけで契約が成立するわけではありません。
内容によっては売主が拒否することもあるので気をつけましょう。
まとめ
共有名義の物件を購入するときに知っておくと役立つ情報を紹介しました。
不動産は大きな買物です。
何も知らないで購入するよりも、ある程度の知識を身に付けてから購入する方が安心でしょう。賃貸に出すときの制限についてや購入申込書の特徴をきちんと理解しましょう。