借地権と所有権の違い・特徴などについて~まとめ~
【はじめに】
住宅購入を検討している方や土地の活用などを考えている方が不動産の広告などを見ていると「借地権」「所有権」というワードを目にすることがあると思います。
両者の言葉の意味をごちゃ混ぜに使用している方もいますが厳密にはこの2つの言葉の意味は異なります。
今回所有権と借地権の違いや特徴などについて紹介していきたいと思います。
【借地権と所有権の違いとは?】
大まかに説明すると「借地権」というのは一定期間土地を保有できる権利のことで土地自体を所有できる権利は含まれません。一方「所有権」は土地を完全に所有できる権利のことでこの権利の所有者は権利を自由に売却、遺贈することもできるとされています。
また、土地にかかる費用という観点から見てみると借地権の保持者には地主に対して更新料や保証金、権利金が別途必要になることがあります。
さらに借地権の名義変更をする場合には「名義書換え料」を地主に支払うことが明記されている契約が多いのが一般的です。加えて建て替え承諾料や毎年土地を借りるために支払う地代の発生などがあります。
一方所有権の場合には上記のような費用を支払う必要がない代わりに固定資産税や都市計画税を支払うことになってきます。
また借地権は所有権よりも資産価格が低く見積もられる傾向があり所有権価格の60%から70%程の価格とされるのが一般的です。
【借地権には種類がある!?】
借地権には大きく3つ種類があって「旧法借地権」「普通借地権」「定期借地権」に分けられます。
まず「旧法借地権」についてですが、この権利は地主と借地権者の間で30年間の土地賃貸借契約を結びます。30年以上たつと更新が可能となり、その後は20年ごとに更新していくことになります。それから「普通借地権」も賃貸借契約が可能となっていますが、「定期借地権」に関しては50年の契約期間を過ぎると地主に土地を返還する必要があり、契約の更新や建物の買取を地主に求めることができないとされています。
【まとめ】
通常土地の売買をする際にはその土地の「所有権」を売買していることになります。一方借地権は土地の所有者から土地を借りてそこに建物を建てる権利のことを基本的には指します。また借地権には「地上権」と「貸借権」というものが存在しています。両者についての詳しい説明は今回割愛いたしますが、この2つのワードだけでも頭の片隅に入れていてほしいと思います。最後まで読んでいただきありがとうございました。