【横浜市中区の不動産屋発信】共有名義不動産の賃貸収入や売却に関する注意事項

共有名義不動産とは、複数の人が共同で所有している不動産を指します。所有権を人数で分割し運用する共有名義不動産は、様々な価値観を持つ人が高額な物件を管理するため、しばしば名義人同士のトラブルに発展することがあります。今回はそんな共有名義不動産の家賃収入や売却に関する注意点を解説します。

名義を共有するケース

「夫婦で家を買う」「遺産相続時に被相続人が生前住んでいた家に複数人が同居する」という理由から共有名義で不動産を所有することは多くありますが、住宅ローンや相続税の特別控除を二重に受けられるメリットがあります。

持分と確定申告

家賃収入を確定申告する際は、まず共有名義人の全員の保有割合(持分)を決めなくてはなりません。

次にすべての不動産所得の計算が必要になり、家賃収入・共益費・管理費・光熱費・更新料・敷金・礼金等の総収入を計算します。利益が計算できたら、固定資産税や損害保険料、物件の維持費、減価償却費などの経費の総額を求め、総収入の額との差を求めた値が不動産所得となります。

不動産所得を求めたら持分に併せて分配し、名義人ごとに確定申告を行います。
共有名義人の一人の収入として全て申告される方もいらっしゃいますが、税務調査が入ることもありますので、特別な理由がない限り名義人全員が各々確定申告を受けるようにしましょう。

共有持分不動産のトラブル

共有持分不動産に手を加える場合、所有者間のトラブルに発展することは少なくありません。共有者同士が必ずしも良好な関係を築いているとは限りませんし、不要なトラブルを避けるために以下の3つの行為について理解を深めておきましょう。

保存行為

物件の現状を維持する行為で、修理・修繕、不法占拠者への明け渡し要求、劣化しやすい物の処分等を指し、基本的に共有名義人が一人で行えます。持分の処分は本人であれば自由です。(共有物に関しては後述します。)

管理行為

共有持分不動産の改良・利用する行為で、物件を賃貸契約の締結や解除することを指します。この行為は各共有者の過半数の同意で決定されます。

変更行為

共有物の性質や形状を変更する行為で、共有物の売買契約・解除、増築・改築・山林の伐採・他を畑にすることを指し、共有者の全員の同意が必要になります。同意を得るには協議を行い、解決しない場合は裁判所に調停を請求することになります。

まとめ

共有名義不動産は、持分について理解し、不動産収入を正確に分配することで税金対策や計画的な賃貸運用が可能となります。物件を貸したい、または売却したいが、全員の同意が得られないため、中々実行に踏みけれないという悩みを持っている方は多くいらっしゃいます。話がこじれてしまい人間関係も悪化する前に、共有名義不動産専門の仲介業者に一度相談し円満な解決を目指しましょう。

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