定期借地権付き分譲マンションは購入すべきではない?その理由とは?
分譲マンションの中で、駅前にも関わらず相場よりも安い物件があります。多くは定期借地権付きなのですが、必ずしも定期借地権付き分譲マンションがお得だとは限らないようです。定期借地権付き分譲マンションのメリット、デメリットをお伝えします。
定期借地権とは?
借地権はいくつかありますが、普通借地権そして定期借地権のうちの一般定期借地権についてご紹介していきます。
・普通借地権
→契約期間は30年ですが、正当な理由がない限り貸主から借主へ契約解除を申し伝える事は出来ないようです。
・定期借地権(一般定期借地権)
→契約期間が終われば、契約の更新がない借地権で、契約期間は一般的に50年のようです。
分譲マンションを購入し不動産賃貸収入を得る場合、一般定期借地権の場合は50年以上経営する事は出来ない事になります。
定期借地権付き分譲マンションのメリットは?
定期借地権付き分譲マンションを購入すれば、これらのメリットがあるようです。
・固定資産税を払う必要がない
・不動産取得税を払う必要がない
定期借地権付き分譲マンションは、土地を借りその上にマンションを建てるので土地付きマンションより安く設定されています。さらに固定資産税や不動産取得税の支払もいらなくなるのでお得です。
定期借地権付き分譲マンションは、土地付き分譲マンションの6~7割くらいのコストで取得出来るので初期費用はかなり抑えられそうです。
定期借地権付き分譲マンションのデメリット
一般的に定期借地権の契約期間は50年とされ、更新は出来ないようです。そのため経営が順調に進み、後々の世代への資産として受け継ごうとしても50年を経過すれば、建物を取り壊し、土地を更地にして返還しなければいけません。
また、定期借地権付き分譲マンションの場合、安く購入出来たとしても地代を地主に毎月支払う必要がありますし、取得時は権利金、保証金を支払わなければいけません。さらに、解体時の積立金も別途毎月発生するので、土地付き分譲マンションよりも必ずしもメリットがあるとは言えないかも知れません。
定期借地権のために土地は借りている状態です。もし定期借地権付きでマンション一棟を購入したとします。
土地の価値が上がれば土地売却による利益も得られるところなのに、土地価格上昇による売却メリットは一切受けられないのも定期借地権付き分譲マンションのデメリットにもなります。
事情に見合った購入の仕方を
土地付き分譲マンションにするのか、一般借地権付き分譲マンションにするのか、定期借地権付き分譲マンションにするのかは、購入してからのライフスタイルによって判断する必要がある事が分かりました。
お子様がいなくて老後資金を使って引っ越しなどの場合、定期借地権付き分譲マンションで費用を抑えるのがお得となるでしょう。
不動産投資で子孫に利益とマンションを引き継いでいきたいという場合なら、定期借地権付き分譲マンションは必ずしもメリットにはならない様です。