仲介業者が実施する手数料が無料の建物診断は信頼できる?

近年では不動産仲介業者が販売を促進することを目的として、住宅診断や建物診断を導入していることが多くなっています。
しかし仲介業者が無料で実施する住宅診断や建物診断は、どのくらい信頼性が高いものなのでしょう。

住宅診断や建物診断とはどのような診断?
ホームインスペクションと呼ばれる住宅診断、そして建物診断は、ホームインスペクターと呼ばれる住宅診断士や建築士が、住宅の健康状態について専門的な立場により見極めを行いアドバイスなど行います。
いわば人でいう人間ドッグや健康診断を住宅に対して行うものだと言えますが、住宅を購入することを検討している場合、物件が欠陥住宅でないかなど状態を把握することができるので安心した取引が行えるでしょう。
本来は専門家に依頼して実施するものなのですが、最近では不動産仲介業者が住宅診断を実施するケースも増えています。

住宅診断や建物診断はどのように行われる?
住宅診断は水平器などの簡易的な装備と目視により、住宅診断士や建築士がコンディションを見極めて行います。目視中心で実施することから、見えない部分までは判断できないという点に注意しましょう。
更に目では見えない部分も、専用機器を使って計測して見極めるケースもあります。赤外線サーモグラフィーによる壁の中の断熱材の有無や、ホルムアルデヒド測定器による建物内部でのシックハウス計測、建物周囲から発生する電磁波の測定などを実施するケースもあります。

住宅診断や建物診断を行うために必要な資格は?
住宅や建物を診断するために、専門的な知識や情報を備えていると考えられるのは次のような資格を取得している人です。
・宅地建物取引士
・一級建築士、二級建築士
・一級施工管理技士、二級施工管理技士
・住宅診断士(ホームインスペクター)
・木造住宅耐震診断士
ただし資格を取得しているから良いというわけでもなく、現場で診断経験が無ければ正しい住宅診断や建物診断を行えるとも限りません。
反対に経験はあっても資格がなければ、そもそもの専門知識や情報が不足していると考えられるので不安を感じるでしょう。

専門家に依頼するほうが望ましい
仮に住宅診断や建物診断の経験がそれほどなく、さらに専門資格を取得していない不動産仲介業者の営業担当者に住宅診断などを行ってもらったとしても、その信頼性の高さにはどうしても疑問が生じてしまうでしょう。
そのため、もし診断を依頼するのであれば、宅地建物取引士はもちろんのこと、その他上記に述べた資格を取得しているかを確認してみましょう。信頼性が低いと判断できる場合には、専門家に依頼するなどして建物の状態を把握することが望ましいと言えます。

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