家賃の適正価格はどのように算出すれば良い?

現在の賃貸市場では、部屋や家を借りる側が強い傾向にあるので、空室にならないように借り手目線で、さらに家賃収入を多く得ることができる賃料設定が必要です。では賃料を設定する時に、どのような方法で行えば良いのでしょう。

賃貸管理での一般的な賃料評価方法は?
最近では賃料設定の際に「賃貸事例比較法」を用いることが多くなっています。この方法は、対象となる物件の周囲で似たタイプの物件の賃料を調査し、立地や築年数、設備仕様などを踏まえた上で賃料を算出します。
他にも様々な賃料の評価方法があります。一番良いと思う方法で賃料を設定すると良いでしょう。

・賃貸事例比較法
対象となる物件と類似する不動産の、実際の賃貸借事例と比較しながら賃料を求める方法です。
類似する不動産や取引事例を収集選択し、それぞれの事例においての条件を補正していきます。全てが同じ条件の土地や建物はないので、事情補正、時点修正、地域の要因や個別的要因の比較といった色々な部分を勘案して補正・算出することが必要です。

・差額配分法
現在の賃料と、新規で借りた場合の、賃料の差額に着目して算出する方法です。
「現在の賃料+(新規賃料-現在の賃料)×差額配分率」で算出することができますが、差額配分率は差額が発生している理由は何かを総合的に分析した上で、契約内容に関しての分析も行い適切に求めることが必要です。

・利回り法
基礎価格に継続賃料利回りを乗じた額に、必要諸経費等を加算して算出する方法です。
「基礎価格×継続賃料利回り+必要諸経費等」で算出することができます。
利回り法を生かしていく上で、重要な役割を担うのが「継続賃料利回り」です。継続賃料利回りは、現行賃料を定めた時点における基礎価格に対する純賃料の割合(「実績純賃料利回り」という)を標準とします。
ただし実際は地価の変動などで、期待利回りと実績純賃料利回りに大きな差が生じていることも多く、そのまま適用してしまうと現実離れした賃料になるケースもあります。
そのため契約を締結する時や賃料改定時の純賃料利回り、基礎価格の変動、近隣地域などで類似する物件の事例などを総合的に比較して決めることが求められます。

・スライド法
今の賃料をベースに、その後の経済情勢による変動分を反映させて算出する方法です。
「現行賃料×変動率」や、
「(現行賃料-現行賃料設定時の必要諸経費)×変動率+再設定時の必要諸経費」などで算出します。

双方の希望が合致するバランスで
貸す側と借りる側の求める賃料バランスが大切ですが、そのバランスが合致している賃料こそが適正賃料だと言えるでしょう。
しかし賃料設定が本当に適正かどうか判断が難しいという場合もあるでしょうから、時期によって異なるものの、募集が開始されて2か月経った時点で借り手が見つかっていない場合は何らかの策が必要になると考えておきましょう。

本コラムをご覧になってのお問い合わせ、ご相談はこちらから

お電話でのお問い合わせ
TEL:045-309-6115(受付時間:10:00 – 18:00 水日祝休み