【横浜市中区の不動産屋発信】相続開始をしてからやることをリストにまとめよう!
遺産を、残された家族に託すために欠かせないのが相続です。しかし、段取りを組んでいかなければ後々のトラブルの火種となり、最悪の場合は法廷にて家族間で争わなければならいこともあります。今回は相続開始からやるべきことをリストアップする話をしましょう。
相続の意味は?
本題に入る前に説明するべき項目の一つとされているのが相続の意味です。
被相続人が生前に貯金した金銭のほか、不動産などといったプラスになる財産が継承されるとともに、保証債務のほか消費者金融などからの借金を返済する義務、つまりマイナス面になる財産までもまとめて相続人によって引き継がれます。
どのような役割をもって果たしているか説明すると、被相続人からすれば残された家族になりますので、逝去後の生活面における一種の保証ともされ、妻(夫)子が生活を送るため金銭面などの心配をなくす役割を果たすのが一つです。
二つ目が生前に運営していた会社の今後における事業継続とその展開において、後継人事として相続人に継承する上で、取引先などとの安全面となります。
もう一つが財産分における寄与分の処遇は持分が引き継がれ、組織、そして家族として財源面が残り、妻子(父子)で今後の生活や組織運営が円滑に進めるのがメリットです。
トラブル回避のためのリスト
相続をスタートしてから申告するまでの間に、被相続人が実際に何をやるべきなのかを一つのリストとしてまとめることで効率よく活動できます。
今の時点では何をするべきなのか、時間配分的には本当に大丈夫なのかといったメリハリをつけるほか、やるべきことを一気に行うと逆に混乱しやすくなるだけでなく、ほかの相続人との間のトラブルを引き起こすリスクが高くなります。
円滑に進めるためには、ある一定の期間設定が必要ですが、それを1週間、3か月、4か月、10か月以内と区切り、その都度何をするべきなのかを記載しておくとその項目において今やるべき項目だけ消化すればよい、といった認識ができ、クリアしたら次の項目の準備をしておくだけで済みます。
1週間以内から3か月以内までに行うことを整理する
最初のリスト作成をするならば、その期間中にやるべき項目を整理することです。一つにまとめるのではなく分けてから作成しておきましょう。
1枚目のリストは7日以内にやる項目であり、自治体に死亡届の提出を行いますが、訪問日はいつにするかスケジュールを作成します。死亡診断書は埋葬(火葬)許可証、生命保険金や遺族年金の各種請求、有価証券などの名義変更に必要な書類を確保するため、3通程度取得しましょう。
二枚目のリストは3か月以内で解決すべき項目で、社会保険や年金関係の処理で、厚生年金が10日以内、国民年金が14日以内に受給停止の手続きを行います。こちらも期限内で手続きを行い、死亡診断書や年金証書や戸籍謄本などが必要なのかを記入しましょう。
法定相続人はだれにするのかも記入項目の一つです。配偶者は法律で認めた夫か妻のいずれかに限定され、血族は子供や孫であることを書いておきましょう。中には相続に関して放棄したいと申し出る方が出ることを想定し、発生した場合は家庭裁判所に相続放棄申請を行う、限定承認といった項目もメモしておきましょう。
特に後者は複数の場合は全員で対応できますが、1人が参加見合わせの場合は単純相続かそれを放棄するかのいずれかを選択できるよう記載しましょう。
種類が決まったら
遺産はどうするのかを決定する分割協議は、遺族間で話し合いを済ませたらどのようにして配分するのかについての会議、相続人全員に対しては署名と実印を伴う押印に必要な遺産分割協議書作成が要ることになります。また、銀行口座や自動車、株主にゴルフの会員権などの各種所有名義を変更しておくためには、どのようにすればよいのかのリストまでも作成しておきましょう。
4か月目以内に行うべき項目
メモの3枚目となる4か月目ですが、所得税の申告及び納付(支払い)が待っています。
被相続人が生前に事業をした場合、確定申告は相続人が行います。ただし、会社に勤めていた場合に関しては年末調整の関係で不要とされています。
最後のメモは、10か月以内に行うべき項目についてまとめておきましょう。
まずは、被相続者が残した財産の調査を行うとともに、どの状況なのかを把握することです。
不動産に関しては登記簿謄本をもとに行いますので、土地面積や所有者が単独の可否、抵当権設定の有無等の確認をします。固定資産税評価証明書取得により、土地・建物・貸地のステータスを自治体で交付し、チェック後は土地評価の必要のほか前述の遺産分割協議書作成、相続税の申告・納付、不動産や各種公共料金などの名義変更が伴うため要確認もまとめてメモに記入しましょう。
まとめ
遺産を相続するにあたり、ある一定の期間以内にやるべきことをリストアップしておくと、効率よく作業ができます。相続人側にも仕事や用事があるため支障をきたさない範囲内で何を行うのかを点検できる意味でもメモを取る意識を持っておきましょう。