空き家相談に寄せられる内容とは
亡くなられたご両親と過ごされたご実家や、思い出のある祖父母のお家など相続手続きや境界線トラブルで、そのままになっている空き家が増えつつあります。では、空き家を所有していることで起こり得るトラブルにはどのようなものがあるのでしょうか。相談内容を掘り下げて見てみましょう。
相談1.空き家の管理が行き届かないとどうなる?
空き家を所有しているが遠方にあるので、管理が行き届かないという方が最近は増加傾向にあります。
建物は人が住まなくなると、劣化が急速に進んでしまいます。その主な原因は、日常の設備使用や掃除などができないことで、害虫・カビの発生や排水管の汚臭、閉め切った建物の内部に湿気がこもって起こる建築資材の劣化などによるものです。このような状態を放置しておくと、建物の資産価値が落ちてしまいます。
また、庭木の手入れがなされていないと景観を損ねるだけではなく、近隣とのトラブルになるおそれもあります。「庭木が前面道路に大きくはみ出して通行しづらい」「敷地内から悪臭がして洗濯物が干せない」「樹木の枯れ葉が雨どいを詰まらせる」など、近隣住民からの苦情も出てくるのです。
相談2.空き家の活用方法がわからない
空き家の活用方法について悩まれている方は多いのではないでしょうか。どうにか活用できれば、その後の管理をしていくわずらわしさから解放されます。では、どのような活用方法があるのでしょうか。
賃貸物件として再利用する
空き家活用で最も多いものが、賃貸物件として活用し収益を得る方法です。最近では、コストを抑えた部分的なリフォームで物件の価値をアップさせ、入居者を募るケースも増えてきています。
売却をする
空き家を全く使用しない場合は、売却することも検討してみてはいかがでしょうか。所有しているだけで維持費は発生し続けますので、使用しないのでしたら早めに売却した方が、後のコストがかからないでしょう。
コミュニティスペースとして活用する
新たな空き家の活用方法として、空き家を地域のコミュニティスペースにする方もいらっしゃいます。コミュニティスペースに活用することで新たな収入が得られたり、地域の活性化に貢献することができたりします。
相談3.空き家の維持管理費ってどのようなものがあるの?
全く利用していない空き家だとしても、その不動産を維持し続けるには様々な費用がかかります。具体的にどのような費用がかかるのでしょうか。
①固定資産税:年間、数万円~数十万円
②都市計画税:年間、数万円~数十万円
③火災保険:年間、数万円~数十万円
④光熱費:年間、数千円~数万円
⑤修繕費用熱日:業者へ依頼するごとに数万円~数百万円
⑥庭木選定などのその他の維持費用
上記の金額は目安となります。所有する不動産の状態により金額は異なります。
まとめ
空き家の増加に伴い、空き家に関するトラブルも増加傾向にあります。所有している空き家が近隣住民に被害をもたらす「問題空き家」とならないよう対策を講じたいものです。