相続10か月以内にやるべきこと

カテゴリ:相続のこと

はじめに

相続では、様々な手続きをしなければいけないのですが、手続きを行うタイムリミットがありますので注意が必要です。今回は、相続が発生してから10か月以内に利用できる特例や、やるべきこと、10か月以内にやらないとどうなるかを紹介しますので参考にしてください。

10か月以内にやるべきこと

被相続人がこの世を去ってからやらなければいけないことはたくさんあります。
その代表的なものが相続税を確定して納税すること。

そのためには、まず被相続人の死亡から4週間までに自筆遺言がある場合は検認申し立てをする必要があります。
相続人の中に未成年の人や認知症の人がいる場合は家庭裁判所で後見人や特別代理人の専任の申立てをしなければいけません。
その後、金融機関から残高証明や相続届出書、債務承継申出書などを手に入れなければいけません。
相続を放棄したいのであれば、3か月以内に相続放棄の申述書を家庭裁判所へ提出する必要があります。
また、4か月以内に被相続人の確定申告をしなければいけません。加えて故人が世を去ってから4か月ごろ経過したら、土地評価に必要な物件の調査や遺産目録を作ることも必要になります。5か月経過するまでに遺産目録及び相続税の概算を相続人に見せましょう。

こういった煩雑な手続きを行っても、なお遺産分割協議が紛糾してまとまらないことは多々あります。それでもタイムリミットは迫るのをやめず、10か月以内には必ず相続税を納めなくてはなりません。

期限内にやらないとどうなるのか

反対に相続税の申告・納税をせず10か月を過ぎてしまうとどうなるのでしょうか。
これは他の税金と同じで納税滞納と見なされ、相続財産の差押えにまで発展します。
納税勧告が来ているのに相続問題に手を焼いて、「無視」した形になると延滞税や加算税がプラスされることがあります。
相続が発生したら、まずは相続税を納めることに目を向けましょう。

利用できる特例

次に相続で利用できる特例を紹介します。
これもタイムリミットがあり、過ぎてしまいますと特例が受けられず、余計な出費につながるかもしれません。早めに手続きを進めるようにしましょう。
10か月以内に利用できる特例は以下の通りです。

・夫や妻の法定相続分や1億6000万円までの相続分を配偶者の相続税だけ軽減してもらえる
・居住用宅地を配偶者や同居相続人が相続した場合、評価の8割を減額してもらうことができる
・事業用宅地を相続人がそのまま継続して事業を続ける場合評価の8割を減額してもらえる

専門家に相談して問題を解決しよう

相続は人生で何度でも起こることは普通ありません。
そのため準確定申告や遺留分減殺請求などの手続きに困惑している人は多いようです。自分たちだけで手続きを進めるのが難しいと感じたときは、法律のことを熟知している専門家に相談しましょう。期限が過ぎて無駄な出費をしないよう、早めに相談する必要があります。

まとめ

10か月以内にやるべきことや利用できる特例、10か月を過ぎるとどうなるのかを紹介しました。まだ時間的に余裕があるからと手続きを進めないと10か月経過して、困ってしまいます。
私たち不動産相談室かながわでは、相続やそのトラブル解決に向けての相談を承っております。ぜひ活用ください。

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