三親等までの相続について

カテゴリ:相続のこと

【はじめに】
被相続人の遺産を相続するときには、民法上で遺産を受け継ぐ人(法定相続人)が決められています。民法で定められた相続人を、被相続人にもっとも血縁が近い順に相続の順位が決められています。
この相続の順位を上から順に4つ見ていくと「配偶者」「子もしくは代襲相続人」「父母もしくは祖父母」「兄弟姉妹」となります。
被相続人に配偶者がいる場合、配偶者は常に相続人となり、次いで子、父母、祖父母となります。
この記事では、民法上の三親等までの遺産相続についてご紹介します。

【法律で定められた親等とは?】

ではまず「親等」についてご紹介します。
「親等」とは、親族同士の関係が遠いか近いかの距離を測る意味で用いられている単位をいいます。もっとも近い親族から「一親等」「二親等」というように、親族関係が遠いほど、数字が大きくなり、民法でいう親等は「六親等」までとなります。
遺産相続においては、親族が重要な意味をもちます。
民法でいう親族は六親等までの血族と配偶者、そして三親等までの姻族に分けられます。
次の項では、血族と姻族についてご紹介します。

【民法でいう血族と姻族について】

前項でもふれていますが、遺産相続においては六親等までの血族と配偶者、三親等までの姻族が相続の対象となります。
民法上の血族とは、共通の祖先をもつ親子や兄弟など、血縁関係にある親族と、血縁関係はないが養子縁組を結んでいる親族も含みます。
また姻族とは、夫と妻のそれぞれの父母と祖父母にあたりますが、妻の父母と夫の父母や、妻の祖父母と夫の祖父母のお互いは姻族とはなりません。
これら夫と妻を中心として、上の三世代(父母、祖父母、曽祖父母)、下の三世代(子、孫、曾孫)が遺産を相続できる権利があります。さらに被相続人から一番近い配偶者と子供、父母が順次相続権を持ち、死亡などの理由によって、祖父や曽祖父または、孫や被相続人の兄弟姉妹に相続権が移ることになります。

【まとめ】

遺産を分ける相続においては、被相続人の意思を記した「遺言による相続」と、民法の規定に基づいて行われる「法定相続」があります。遺言による相続は、被相続人の意思によって相続する人が決められていますが、民法には遺留分という、法定相続人への最低限の遺産相続分が決まられています。

また民法によって遺産を相続する場合は、規定によって承継する人や相続の範囲が「三親等」までと決められていますが、先の順位の方が存命であれば、それ以降相続権が移ることはありません。

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