不動産の支払調書について

カテゴリ:不動産基礎知識

【はじめに】
不動産を購入、売却するときやアパートなどの賃貸物件を経営していると何かと書類を書いたり手続きをしたりしますよね。その中に支払調書があります。支払調書とは法人などの源泉徴収義務者や不動産業者である個人が提出する書類です。誰に、どのようなことで、いくら年間で支払ったのかを報告します。
今回は不動産に関係する3つの支払調書を紹介します。

【3つの支払調書】

・不動産の使用料等の支払調書
事務所の賃料などで不動産の使用料を支払った場合に提出します。法人か、不動産業者である個人に提出義務があります。権利金や更新料なども含まれます。支払先が法人で家賃や賃貸料のみの支払なら提出する必要はありません。また、不動産業者である個人であっても建物の賃貸借や代理だけを行なっているなら提出義務はありません。さらに、年間の支払が同じ人に15万円以下の場合も提出は必要ないです。

・不動産等の譲受けの対価の支払調書
不動産の譲受には、不動産の売買や交換、競売などが当てはまります。その他にも現物出資や公売などがあります。同じ者に年間の支払合計額が不動産の売買などによって100万円を超えた場合に提出義務が発生します。

・不動産等の売買又は貸付けのあっせん手数料の支払調書
不動産の売買などにおいてあっせん手数料を同じ者に年間で15万円を超える支払があった場合に必要になります。不動産の使用料等の支払調書と同じように建物の賃貸借や代理だけを行なっている不動産業者である個人は提出は不要です。また、不動産の使用料等の支払調書、不動産等の譲受の対価の支払調書にあっせん者の欄があり記入されていれば省けます。

【提出先と提出方法】

支払調書の提出先は手続きを行なった事務所などがある場所の管轄をしている税務署になります。提出方法は3つあります。
「書面で提出する方法」「DVDなどに記録して提出する方法」「国税庁の申告・納税システムである e-Tax を利用する方法」の3つです。提出期限は支払が確定した日の翌年1月31日までです。内容としては、不動産の区分や種類、家賃などの細目、支払額、あっせんや仲介した人がいればその詳細といったものが主になります。その他に支払に関わる細かなことを記入していきます。支払調書の種類によって内容が若干異なってきます。

【まとめ】

支払調書は税務署がお金の流れを把握するために提出しています。よって提出をしなかったり、虚偽の報告を行なったりした場合は、懲役刑または罰金刑に処されます。
なので、支払調書の提出は忘れることなくちゃんと行ないましょう。そういったことが苦手であるなら会計事務所や税理士事務所など専門家がいるところへ相談するといいでしょう。

本コラムをご覧になってのお問い合わせ、ご相談はこちらから

お電話でのお問い合わせ
TEL:045-309-6115(受付時間:10:00 – 18:00 水日祝休み