不動産所得のある方が青色申告に替えた時のメリット

【はじめに】
不動産所得がある方が「青色申告」で確定申告をすると税制面で色々と有利になってきます。

今回青色申告をした時のメリット・青色申告をするのに必要なことについてお伝えしていきたいと思います。

【不動産所得の確定申告を青色申告で行うメリット】

ここでは5つのメリットについて紹介してみたいと思います。

1. 青色申告特別控除
青色申告に切り替えると課税所得から65万円の青色申告特別控除を受けることができます。所得額が65万円よりも少ない場合には「所得額がそのまま控除の限度額」になります。ちなみに白色申告の場合だと控除額は10万円です。

2. 専従者給与控除
家族を従業員にして給与を支払った場合、その額を必要経費にすることができる青色申告の特徴になります。専従者の対象になるのは同居しているまたは生計を一にしている配偶者や親、15歳以上の子供、祖父母などになります。

3. 赤字の繰越
青色申告切り替えると不動産所得が赤字になった場合、3年以内であれば赤字分を繰り越すことができます。この繰り越した分は所得が黒字になった年に差し引いて税金対策に繋がります。
また、不動産所得が赤字の場合他の所得と「損益通算」して節税効果も期待できます。
白色申告の場合は不動産所得が0円になるだけで、赤字として計上することはできません。

4. 少額減価償却資産の特例
30万円未満の資産の場合、毎年減価償却にせずに取得した年に全額経費にすることができます。

5. 貸し倒れ損失の計上
回収できていない賃貸料が発生した場合、それらもその年の必要経費として計上可能です。

【青色申告をするのに必要なこと】

青色申告にするためにはまず管轄の税務署へ行き、「所得税の青色申告承認申請書」を提出する必要があります。

また、記帳方法についてですが、青色申告の場合複式簿記での記帳となります。
売り上げや経費などを複式簿記で記帳し、損益計算書と貸借対照表を作成します。

また青色申告できる「貸付規模」というのが存在しています。
この場合事業規模に当たる1.独立家屋の5棟以上の貸し付け 2. アパートなどは「賃貸可能な独立した部屋が10室以上」などが1つの基準になってきます。

【まとめ】

不動産所得がある方が青色申告にした際のメリットと青色申告にできる条件等について理解できたでしょうか。今回割愛させていただきましたが青色申告にすることによって不動産所得の経費にできる項目も増やすことができます。どのみち事業レベルで不動産所得がある方にとっては有利になりますのでぜひ参考にしてください。

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