不動産を譲り受けた場合は支払調書が受け取れる?ポイントご紹介
支払調書は法定調書の1つで、支払をした側が支払を受けた側に対して提出する書類のことです。支払を受けた側は確定申告の時の参考書類として活用できます。不動産の譲り受けにかかわる支払調書についてお伝えします。
支払調書を作成する対象は?
不動産を譲り受けた場合、譲渡代金を支払った側がこのような場合、支払調書を作成してもらうことができます。
・法人
・不動産業者である個人
→個人の場合、仲介業者は対象外となります。
不動産の譲り受けには、売買以外にも交換、収用、現物出資、競売、公売など対象となる取引があります。
支払調書~代金を支払った側が受け取った側への交付義務はない?
支払調書は、不動産の譲り受けに関して、代金を支払った側から、受け取った側への発行義務はないようです。そのため、譲り渡した側は支払調書を受け取りたいという旨を契約時に伝えておくことが必要です。
不動産を譲り渡した場合の所得税とは?
会社勤務している場合、所得税を納める必要があります。その場合、給与所得で所得税を計算します。また、会社経営をしている場合は、事業所得で所得税を計算します。では、個人が不動産を売却して利益を得た場合、不動産所得で所得税を計算するのでしょうか。
個人が土地や建物を売った場合の所得は、不動産所得でなく譲渡所得になります。また、マイホームを売却した場合は3000万円の特別控除があります。土地建物を売却する場合、売却年の1月1日において保有期間が5年以上なら、長期譲渡所得となります。5年以内なら短期譲渡所得になります。税率に関しては5年以上保有の長期譲渡所得のほうが低くなりますので売却する場合は5年以上保有してからのほうが節税になりそうです。
支払調書を発行してもらえば、確定申告の際の譲渡所得における収入金額がすぐにわかるので便利だと言えそうです。
支払調書を発行した側~税務署へ提出は必要?
支払調書は、譲渡代金を受け取った側への発行は自由でした。しかし、不動産の譲り受けの場合、税務署への提出はマストになるようです。提出締切日は、不動産の支払代金が確定した日の属する年の翌年の1月31日になります。例えば、2018年5月に不動産の譲り受けがあった場合で支払金額が6月に決定すれば、2019年1月31日までに支払調書を税務署へ提出する必要があります。もし、不動産の譲り受けをする予定があれば不動産会社へご相談されることをおすすめします。