相続における納税義務者とは?ポイントご紹介
相続税は一定以上の財産を相続したりした場合に課税されます。 しかし、状況によっては、相続税が課税されない事もあります。相続税と納税義務者についてお伝えします。
相続や遺贈で財産をもらうとは?
相続で財産をもらう人という場合、法定相続人が対象です。遺贈で財産をもらうとは、遺言によって財産をもらうことです。遺贈の場合、相続と違い相続人は法定相続人でなくてもいいというわけです。法定相続人には順位が決まっており、配偶者と子が1位です。遺言は法定相続人よりも有効性があります。法定相続人でない第3者つまり、この場合の配偶者と子以外の人が被相続人から遺言によって財産を得る場合、遺贈によって財産を得たということになります。
国内外すべての受け取った財産に相続税がかかる人は?
ポイントは、住所、国籍です。相続開始時(被相続人が死亡したとき)に日本に住所がある人は当然相続税が課税されます。
相続開始時に日本に住所がなく、日本国籍を持っている場合、その人が10年以内の間に日本で住所を持っていた場合、相続または遺贈された国内外の財産に対して相続税が課税されます。
相続開始時に日本に住所がない場合で、日本国籍を持っているものの、相続開始時から10年の間は日本に住所を持っていなかった人(A)や、相続開始時に日本に住所がなく、日本国籍を持っていない人(B)も相続税が課税されます。それなら、すべての相続や遺贈で財産を得た人に相続税が課税されるのかと思いがちです。しかし、(A)、(B)の場合は、相続や遺贈で財産を受け取っても相続税が課税されない人もいます。その場合のポイントは相続時の被相続人の国籍や住所です。
被相続人の状況で相続税が非課税となる相続人とは?
相続開始時に日本に住所がない場合で、日本国籍を持っているものの、相続開始時から10年の間は日本に住所を持っていなかった人(A)や、相続開始時に日本に住所がなく、日本国籍を持っていない人(B)は相続税が課税されました。しかし、(A)、(B)の中で、被相続人がこのような状況にある場合、(A)、(B)には相続税が課税されないようです。
〇被相続人の相続開始時の状況
・在留資格を持ちながら日本に住所を持っている。しかし、相続開始時から15年前までを考えた場合、日本にいた期間の合計が10年以上ではない場合
・相続開始時に日本に住所を持っていない。また、相続開始時より前の10年の期間においても日本に住所を持っていなかった。
・相続開始時には日本に住所を持っていなかった。しかし、相続開始より前の10年の間には日本に住所を持っていた。しかしながら相続開始から15年を考えた場合、日本にいた期間は10年を超えていない。
相続税の納税義務者~相続人だけでなく被相続人の状況もチェック
相続における納税者は、相続人の状況だけでなく、被相続人の状況も影響していることが分かりました。相続における納税義務者に当てはまらないにもかかわらず、相続税を支払うこともあります。もしも相続における納税義務者でないかも知れないと思われた場合は、お近くの不動産へご相談されることをおすすめします。