空き家は放置したら損?老朽化したら要注意な理由
空き家の老朽化が問題になっています。一般的に空き家は戸建てを連想しがちですが、空き家問題の中心はアパートなどの一棟が多いようです。空き家の老朽化がなぜ問題視されているのか、老朽化するとなぜ損するのかにも触れながらお伝えしていきます。
不動産投資の場合も要注意?
今、アパートやマンションの空室問題があります。同時に代々伝わってきたアパート経営が空室問題のために賃貸料が回収出来ず、老朽化に伴う修繕費が捻出できない問題も出ているようです。
その結果、アパートを放置したままにする人も多くなります。これから不動産投資でアパート経営をされる方は、立地、時期、木造か鉄筋かなど利回り率にこだわった投資をする必要がありそうです。不動産投資に失敗すれば、せっかく建設したアパートやマンションも空き家対象となり将来は老朽化だけが進む事になりかねないからです。
老朽化するとなぜ問題?
日本の戸建て、マンション、アパートは木造が多いようです。そのため、一旦利用しなくなるとすぐに湿気などで木が傷むので老朽化しがちです。また、瓦づくりも多いので、古く老朽化すれば、台風の突風で飛ばされた家屋の一部が近隣の道路などの障害物になってしまうことも。
2014年には大田区の築46年のアパートが強制的に解体されました。老朽化が進み、瓦や壁などが崩壊する可能性もあると指摘されていたそうです。老朽化した空き家を放置しておくと、庭の木が隣の家の車を壊すなど被害も出て来るようです。
利用していないから関係ないではなく、使っていなくても、何かがあった場合所有者が修理費用を負担しなければいけないようです。
空き家対策特別措置法で強制解体が可能に
平成15年に空き家対策特別措置法が施行されました。2033年には空き家率は3割にもなるとされているくらいです。
空き家を放置しておけば近隣住民や地域に迷惑が掛かるので、市町村に特定空き家だと指定されれば、必要に応じて強制的に解体されるというものです。もちろん、いきなり解体ではなく解体に至るまでには指導、勧告や命令もあるようです。
相続を受けた場合も要注意
都会に住む子供が地方の親から不動産を相続したものの、住んでいないので放置しているケースも多いようです。特定空き家に指定されると、固定資産税も上がってしまうので損してしまいます。
一般的に住居が土地の上にあれば、その土地の固定資産税は本来の6分の1でいいからです。市町村は固定資産税の減額を中止することで、空き家の所有者に修繕か解体のどちらかを実施させるという目的があるようです。所有者としては、固定資産税が上がるのは大変なので、空き家を解体するしかないという事になるのでしょうか。
修繕費用なら数百万くらい、解体費用でも100万以上するようです。
老朽化が進む前に有効活用を
せっかく相続した戸建て、アパートやマンションをそのままにしておくと老朽化が進むばかりです。少しの修繕で住む地点で、修繕をしながら古民家としてアートスペース、カフェ、シェアハウス、コミュニティー施設、会員制の宿泊施設など再利用するのも1つではないでしょうか。
空き家バンクなどもありますし、借り手が修繕費用を負担する形で賃貸出来る場合もあるようです。迷った場合は不動産会社に相談してみるのもいいかも知れません。